ネオアコライフログ

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落合陽一著『日本再興戦略』はこれからの生き方を模索している全ての人に読んで貰いたい最高の一冊だった。

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こんにちは。

 

ネオアコです。

 

先月発売された落合陽一さん著の「日本再興戦略」

すでに11万部突破という話題作ですが、早速僕も読みました。

 

ものすごく面白くて、様々な世代の人に読んで貰いたいと思った一冊なのでこの場をお借りして紹介させて頂きます。

 

本作の文章の引用をすれば分かりやすいとは思いますが、全て読む事で理解できる事が多い構成になっているため、あえて本書の文章の引用などはさけ、自分の言葉で読んだ雑感を紹介したいと思います。

 

 

落合陽一さんとは?

 

最初に落合陽一さんの存在を知ったのは、数年前にyoutubeにアップされていた「pixie dust」という研究作品を見たのがきっかけでした。

 

この「pixie dust」は音波で物体を浮遊させて操る装置だそうなのですが、初めて映像を見た時にSFが現実になった様な錯覚を覚えるほど衝撃を受けました。

 

明らかに当時としては未来の産物で、元々SF小説やSF映画、キューブリックやフィリップKディックが大好きな僕はだいぶ興奮しました。

それこそスターウォーズやベイマックスの世界もそう遠くない未来に再現されるんじゃないかと思った位です。

 

何よりも若い科学者が作った物だという事に驚かされました。

他にも超指向性マイクやアイウェアの研究等、落合陽一はドラえもんなの?と思ってしまう程面白い研究作品が沢山あります。

 

最近ではメディアへの露出も増え、知らない人は殆ど居ないと思います。

 

アーティストであり科学者という一見すると相反する活動を同時に行っているという所が非常に面白いし、落合陽一という人間に多数の人が惹きつけられる要因の一つだと思っています。

 

日本再興戦略の見所

本作は日本という国を様々な角度から眺めるだけでなく、歴史や未来から現在を紐解き、再定義し、多様化する時代の中で個々の在り方を見つめ直す機会を与えてくれる一冊です。

 

常識が次から次へと移り変わる変化の時代に今僕達は生きています。

サラリーマンとして生き、幸福な家庭を持ちいい車に乗るという、当たり前とも思われていた常識的観念はこの数年で随分と様変わりしました。

働き方に自由を求める人が増え、フリーランスという肩書きも今ではさほど珍しくなくなってきたと思います。

 

社会が変化する中で、新たな道を模索する人達が増え、移住や農的暮らし、ノマドというキーワードもここ数年で良く耳にする様になりました。

 

日本再興戦略は文字通り日本が再興する為のグランドデザインを提示していく本です。

 

今の日本はだめだ!と始めから頭ごなしに否定して諦めるのではなく、日本人とは本来どの様な生き方をしてきたのか、また世界がグローバル化、IT化していく中で、日本の強みは何なのか?世界を見渡した時にどこに目を向けるべきなのか?が様々な対比を元に的確な言葉選びで綴られていきます。

 

時にはポケモンGOやドラクエの話が出てきたり、ディズニーやジョージオーエル(1984の著者)と話題は様々な例を軸に進みます。

 

非常に面白いと感じたのは、「百姓という多動力」という話で、

実は去年たまたま中沢新一さん(日本の人類学者、思想家)の無料講演(主にこれからの未来とアートの関わり方についての話)に行く機会があったのですが、百姓という生き方がこれからの時代にはキーになる、という様な全く同じ視点の話をされていて、それがすごく印象に残っていました。

 

今の日本は欧米文化に影響を受けて構築されてきてはいますが、本来の日本人の強みを探す上で、この「百姓」というルーツの話は生き方を考える上でヒントになる事が沢山あります。

また、最近注目されている農的暮らしと重なる部分でもあります。

 

ブラック企業という言葉が出てきてから数年、社会に馴染めない、会社が合わないという方が増えていますが、この百姓というルーツを良く考えると、それも当たり前の事なのかなと思ったりします。

もしそういった事で、社会に対しての距離感に疑問を抱いている人がいれば本書は生き方を再構築するための沢山のヒントが詰まっているので是非読んでみて貰いたいと思います。

 

若い世代は勿論、高齢の方にも今の時代の変化を知るために役に立つと思います。

教育やコミュニティ、仕事、政治、テクノロジーとあらゆる分野に言及している本書はあらゆる世代にとって何らかのヒントを得れる貴重な一冊だと思います。

 

書いてある事は簡単ではないかもしれないけど、良くある意識高い系書物や自己啓発の類とはそもそも観点が違い、文化的な側面が強いので、アートに興味がある方や歴史が好きな人にとっても楽しく読める一冊だと思います。

 

日本と仮想通貨の相性と、どの様な利点が考えられるかにも言及しているので、仮想通貨が単なるお金儲けの世界だという認識で終わらせてしまっている人は読んでみると、新たな視野が広がると思います。

 

先日、とある政治家が「仮想通貨は鼻毛だ」とツイッターで発言していましたが、ああ言った言動の裏にどんな思惑が隠されているかも、本書を読むと理解できるかもしれません。

 

まとめ

僕は若い世代の新しい感性(いわゆる新人類?)が本当に好きで、今の日本はダメだというよりもどちらかというと昨今は面白い、自由な時代になってきたと思っている方です。

 

インターネットで広がる世界も、アートや文化が切り開く世界も、自然に生きる世界も全てに興味があります。

 

きっとこれからの時代は今までの常識がことごとく新しい物に移り変わっていくと思いますが、人が生きるという事は変わらずに続いていきます。

 

様々な人の「生きる」に、きっとこの本は何かしらのヒントを指し示してくれるはずです。

 

最後までお読み頂きありがとうございました。